正露丸の戯言

ほげ~~~

【嫌な走馬灯】覚えている必要性が全くない変な記憶だけを述べる

こんにちは。正露丸です。

 

 突然ですが皆さんは「なんでこんなこと覚えてるんだよ」という記憶はありますか?特に人生が変わったわけでもなく、誰もが経験するようなあるあるな記憶でもなく「そんなの覚えていてどうすんの?」みたいなどうでもよすぎる記憶です。すぐに消されててもおかしくない記憶ですが、未だに何年たっても覚えているものってあると思います。

 そこで今回は僕の「なんでこんなこと覚えてるんだよ」という記憶、こんな記憶が死ぬ直前に思い出すのは嫌すぎる思い出、通称「嫌走馬灯」を発表したいと思います。

 記憶自体が嫌なわけではなく、こんな記憶が今でも残り続けているということが嫌なだけです。

 

修学旅行の新幹線

 高校の修学旅行で東京・京都に行きました。東京から京都に向かう新幹線に乗った時、そこで嫌走馬灯が発生しました。

 トイレから自分の席に戻る途中で見てしまったのです。堅あげポテト(ブラックペッパー味)をめちゃくちゃ美味そうに食べる柔道部の同級生を。しかもBIGサイズの袋を持ってむしゃむしゃ食べていたのです。それがやけにおいしそうに見えたのか、その時の記憶がやけに強烈に残り、堅あげポテトを買うたびに柔道部のアイツを思い出してしまいます。

 逆もあり、柔道部のアイツを思い出すたびに堅あげポテトを買いに行ったりもしています。つまり、堅あげポテトの売り上げにアイツが貢献しているんです。なんか嫌ですよね。別にアイツ自体嫌な奴ではないしそれなりに仲も良かったんですけど、こんなどうでもいい記憶がずっと残っているのが嫌です。なんで死ぬ直前に柔道部の堅あげポテトを思い出さないといけないんですか。今すぐ消去してください。

 

幼少期のスーパー

 4歳か5歳のころに母親とスーパーに行った時の話です。今ではとっくに潰れてしまったんですが、そのスーパーは坂道の途中にあり、駐車場に向かうには敷地内の2階部分まで登らないと停めることができないという変な立地で、しかも店内はやけに薄暗いという変なスーパーだったので覚えてると思うんですが、その中でもなぜか覚えている「嫌走馬灯」はお菓子のさやえんどうを持って母親に買ってもらおうとする自分です。

  母親曰く小さい頃の僕はこれがめちゃくちゃ好きだったらしく、いっつも食べていたらしいです。今はポテチばっかですが。

 それにしてもなぜこの記憶がこびりついて離れないのでしょう。ただの日常の一コマです。しかもいつも食べていたお菓子です。死ぬときにそんなこと思い出すのは嫌です。

 この嫌走馬灯をついこの間思い出し、さやえんどうを久々に買いました。めちゃくちゃ美味しかったので皆さんも食べてみてください。

 

 

 

 

 まさかの2話連続でカルビーのお菓子の話をしてしまったので別の話でもしましょう。

 

 

ひいおばあちゃんの葬式

 僕が9歳の頃、ひいおばあちゃんが亡くなった時の話です。

 物心ついた時からひいおばあちゃんはボケが始まっており、僕と会話が出来る状態ではなかったので、仮通夜の時はそこまで悲しむこともなく「これが『死』なのかぁ~~~」というざっくりとした感想しかありませんでした。

 ですが、いざ本通夜が始まる直前の、親族で軽食を取る時間の時にふと思ってしまったのです。

 「今でさえ過去の記憶が残ってないのに、このまま人生を過ごしてしまうと、なんの記憶も残ることなく死んでしまう」

 と。物心つく前なので当たり前なのですが、そんなことも知るはずもないのでめちゃくちゃ不安になった僕が取った行動は「今この瞬間を写真みたいに脳内に保存して、永遠に覚えていよう」というよく分からない答えでした。

 その結果、僕が唯一永遠に記憶しようと覚えたものが「葬儀場の寝泊りする部屋の前にある床」です。なんでこの瞬間を永遠に覚えていようと思ったのかは分かりませんが、当時の僕は「この床を覚えよう!!」と思ってしまったのです。そんなこと覚えておく必要なくないですか?なんでそんなとこ覚えたんですか?

 おかげで今僕は、今でも葬儀場の床のことを思い出してしまいます。日本庭園の石畳みたいな床でした。

 死ぬ直前に葬儀場の床を思い出すなんて、死の風情があっていいですね。やっぱ嫌です。

 

 

 

次は、嫌な走馬灯というほどのものではないのですが、この記憶は一体何なんだという話です。

ドライブ中のレストラン・・・???

 家族で旅行に出かけた時の話です。父親がドライブが好きで、よくあちこちに車で出かけていたのですが、そこで起きた話です。

 私は北海道という皆さんは知らない異国の地で育ったのですが、北海道の道路というのは異常に直線だらけで、正直どこがどこの道路か分からないことがよくあります。

 そんな中、小学校低学年の頃に行ったドライブで、今でもよくわからない走馬灯があります。

 それは、ただひたすら何もない直線道路に現れるちょっと高級そうなレストランです。しかも、夜にこのレストランを見かけたのです。

 これがどこにあるレストランかは分かりません。ですが、急に現れたレストランがめちゃくちゃ印象に残っているのです。周りに住宅街があるわけでも商業施設があるわけでもありません。周りに畑しかない中にポツンとたった一軒のレストランがあったのです。なんかすごくないですか?何もないところにいきなりポツンと現れるちょっと高そうなレストラン。僕が自力で行けるなら行ってみたいです。

 車窓から見る、どんどん遠ざかっていくレストランの光景が今でも脳内に残っています。

 どこにあるのか、そもそも存在するのかは分かりませんが、走馬灯というより、モヤモヤしすぎた結果未だに残ってる記憶です。北海道の道路直線だらけなのでどこなのかも分かりません。

 さらに遥か昔の記憶によるとそのレストラン、行ってるんですよね。両親と祖父母と。それもちょっと怖いですよね。夢なのか現実なのかも分からなくなってきました。早く消したいです。やっぱ嫌走馬灯でした。

 

俺のバスタオル

 5歳の頃、銭湯に行った時の話です。風呂から上がった後、母親と一緒に色んな人が使う大広間のような休憩スペースに居ました。ジュースを飲んだりテレビを観たりした後、帰ることになり母親の後ろについていきました。その時、あることに気づきました。自分のバスタオルが無いのです。黄色地にドラえもんがどこでもドアから顔を出している絵が描いてあるバスタオルです。脱衣所から休憩スペースに行くときは確実に持っていた記憶があったので休憩スペースを探し回りました。

 ぐるりと周りを見渡すと、なんと、僕と同じくらいの年齢の男の子が僕のタオルを持って首にかけていたのです。

 盗まれたと思った僕は無言でまっすぐその子の元に一直線に向かい、首に巻いてたタオルを無言で引っ張って自分のところへ戻そうとしました。ですが何回引っ張ってもその子はタオルを放そうとしません。

 何かがおかしいと思い、ふと自分の風呂道具が入っているカゴを見ると、全く同じ絵柄の自分のタオルが入っていました。

 そうです、相手の男の子と自分のタオルが全く同じだったのです。そして盗まれてなどいなかったのです。そんなことを全く考慮していなかった僕は、誰かに盗まれたと思い、たまたま同じバスタオルを持っていた男の子のタオルをひったくろうとしたのです。

 自分のタオルが盗まれたと思ったら自分と同じバスタオルでした~~~

 ですよ?最悪のコウメ太夫じゃないですか。いやコウメ太夫が最悪なので「最悪」はつける必要なかったですね。

 相手の男の子はめちゃくちゃ怖かったと思います。だって知らない奴が真正面から無言でバスタオルをひったくろうとしているのですから。相当トラウマだったと思います。

 最終的にそのことに気づいた僕は、あまりの恥ずかしさから、謝りもせずに無言で立ち去ってしまいました。今ここで謝ります。ごめんね。ひったくり未遂に遭った男の子。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。皆さんも覚えておく理由なんて一つもないカスみたいな記憶があったら教えてください。自分の物にします。

 

(おしまい)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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